延命治療はしたくないんです ー「母ちゃんのフラフープ」

終活

田村淳さん(ロンブー淳さん)著「母ちゃんのフラフープ」読みました。

人たらしの田村淳さん

淳さんは私よりずいぶんお若いのですが、最も尊敬する人々のうちの1人なのです。私の中では、西田敏行さん、伊東四朗さんなどと肩を並べているのです。

 

とても好奇心旺盛で、興味を持ったに対しては徹底して勉強していく姿勢、実際行動を起こす力に長けていると思うからです。ご自身でも興味を持ったら勉強せずにはいられないとおっしゃっていました。

 

SNSやメディアを上手に利用されている印象もあります。賢いんでしょうね。また人が大好きで、自ら「人たらし」とも。納得です。彼の発想力や人柄が、人を引き付けているんでしょうね。

 

延命治療はしたくない

この本に興味を持ったのは、淳さんが書いたからというのではなく、「延命治療はしない」というフレーズに惹かれたからです。

 

母も私も、「いざと言う時には延命治療はしないでほしい」と話しています。

 

ただ、日常生活においての何気ない会話の中の物なので、弟たちに「本当にそんなこと言っていたのか?」と問われたところで証拠はありません。

 

この本は、淳さんの生い立ちから始まり、お母さんの死生観、家族について書かれてありますが、同時にとても大きな提案をしてくれています。

 

それは、「遺言を残そう」ということです。

 

遺言と言うと、遺産分配~!相続争い~!なんてドラマなどではありますが、淳さんが提案しているのは、「その人が生きていたことを残しておこう」ということなのです。

 

もちろん遺産の分配も大切で遺言書に残すべきですが、私が解釈したのは、「私の人生、みんながいてくれたから楽しかった。私がいなくなっても、こんな風に生きてほしい」という気持ちを残すということ。

 

母も私も延命治療を望んでいないということを、ちゃんと残しておくべきだと強く思うようになっています。

 

母ちゃんのフラフープ

タイトルは、淳さんが遺言を動画で残すプロジェクト「ITAKOTO」を立ち上げた時、お母さんに試しに協力をお願いしたところ、フラフープを回す動画が送られてきたところから来ています。

 

本文後にQRコードがあり、読み取ると、私たちもお母さんのフラフープ姿が見れます。確かに上手です(笑)。

 

それを見て思い出しました。私のスマホの中にも、父と母が踊っている動画がいまだに入っていますよ。

 

変なアプリに、父母の顔をはめ込んだものなのですが、亡くなった今も笑顔でヒップホップダンスをしているのを見ると、毎回ほおが緩むし、他愛のないいろんなことを思い出したりもします。

 

ビデオ(動画)の方が、言葉にできない感情までも伝わりやすいようですね。

 

前向きに生きるため

巻末には、今年3月に慶応義塾大学大学院を修了した淳さんの修士論文の一部、と言っても結構量が多いですが、掲載されています。「”ITAKOTO”による遺言の新しい概念のデザイン」です。

 

とても興味深く読みました。アンケートに協力をした多くの人が、遺言を作成してみたことで自分の気持ちが整理でき、周りの人への感謝が増したり、日々を大切に生きようという前向きな考え方になった、というもの。

 

また、死への不安が解消されて気が楽になるという効果もあったとか。一方、死を意識しすぎて気持ちが落ち込む人も、少数ではあるけれどいたらしいですが。

 

死は全ての人にとって普遍的な肉体的現象ではあるものの、現代の日本ではそれを積極的に話す機会はあまりありません。むしろ、避けようとしています。

 

淳さんのお母さんのように看護士さんやお医者さんのような、生死を間近で感じる人たちの死生観には強く共感します。私自身が小さい頃から、いつも死を近くに感じていたからかもしれません。

 

母にもこの本を渡そうか迷いましたが、今はとりあえず渡してみようと思っています。

 

「老後」を考え始めた方、ご両親が高齢の方には一読をお勧めします。

 

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